レッスン用の動画を始めています。
今年の始めから、YouTubeでカイザーの練習曲の演奏と解説を作成しています。
レッスンをしていて、伝え忘れていることはないか、
または良い演奏例を生徒に聴かせられているだろうか?
限られたコミュニケーションの時間で、常に素通りしてしまう後悔を
少しでも解消するために、まずは始めてみました。
動画にするにあたって、どういったものを素材にするか。
教本の曲なのか、本当に基礎みたいなものか、
本格的な曲や、もしくは超絶技巧的なものか。
選択はさまざまでしたが、
まず、頭にあったのが、テーマが曲ごとに明確で、継続的である練習曲。
基本的で普遍的な技術が説明できて、かつ音楽的な発展が見込まれること。
このような考えから、いくつかある、代表的な練習曲の中で、
まずはカイザーの36の練習曲を素材にしようと考えました。
カイザーはシンプルですが、それなりに弾き慣れてきて、
楽譜を読む能力も、ある程度生徒には求められます。
その意味で、完全な初心者がやろうとするには、ハードルが高い側面もあります。
とはいえ、初心者から次のステップに移るためには、あるタイミングで必ず踏み込む
練習曲ですし、演奏例や多少の解説を聞いておくことが、ステップに関係なく良い影響を
受けることは、間違いないです。
内容としては、どの動画も共通して、
基本の楽譜の確認、技術の要点、
最後に伴奏付きの音楽の流れを踏まえた、やや実践的な演奏。
あくまで、演奏がテーマなので、ナレーションは被せないこと、
カメラの画角をいくつかいれて、身体の使い方を見せること。
思いつきでなく、和声進行を踏まえた典型の演奏をすること。
可能であれば伴奏を入れて、和声感と、演奏の流れを踏まえてもらうこと。
繰り返し見ることで、より気付きが生まれる内容にすること。
これらを、動画作成のルールにしました。
また、この動画の作成は、生徒に対してでもありつつ、
同時に自身が、どういう演奏をしているか、なにを重点にしているか、
を確認する点で、この大変な作業が、自分のためにもなっていることが救いになっています。
それなりに長く、濃い内容だと思いますが、目的意識の高い生徒が行き詰まったり
した際に、繰り返し見直すことでヒントを見つけてもらえれば、作っている甲斐があります。
また、教室の方針を知りたい方も参考にしていただければと思います。
ひと段落ついて、より焦点が絞られてきたら、新しいシリーズも始めます。
みんなのヴァイオリン学校