レッスン案内

Lesson

1.

同じ音楽家として
生徒に敬意をもって接する。

楽器をより上手に弾きたい、音楽を楽しみながら上達させたいという目的を持つ方には、どんな小さい子供や楽器に全く触れたことのない大人の方でも、将来の素晴らしいヴァイオリニストとして接します。
生徒が練習不足であったりうまくいかないときは、それを諭すと同時に、教え方や伝え方に問題がないか自身の振り返りをします。
一番のモチベーションは、楽器を弾く生徒さん自身に音楽家としての誇りが芽生えることだと考えています。
そして、このホームページを読んでいらっしゃるあなたは、すでにそれなりのモチベーションを抱いていることと思います。

2.

とびきりの演奏で教えること。
美しい言葉で伝えること。

最高の演奏を聴かせることは、演奏家として、また教える立場の者としての使命だと思います。
どんな経歴を並べても、結局は自身がその時に良い演奏が出来るかが全てです。
日頃も自分の演奏が生徒の演奏に直接影響することは、否応なしに自覚させられます。
仮に自分が普通に平凡な演奏をしてもレッスンは成り立ちますが、信頼関係のある生徒はその月並みな演奏をそのまま受けとめるでしょうし、価値がわかる生徒からの信頼は失うでしょう。
常に一流の演奏を聴いてもらうことが、生徒には一番大事なことですし、そのためには演奏者としての信頼が前提となります。

3.

音感、リズム、譜読み

音楽の文法を土台から育てる。苦手を克服する。

楽器の練習と同時に、ソルフェージュや楽典を学んでしまうことを、自分の生徒さんにはおすすめしています。

良い音色や感性を持っている生徒なのに、あるリズムが苦手だったり、特定の音程が取れない、実は譜面を読めない演奏することに無意識なコンプレックスを持っているなと感じることがあります。そんな生徒は特に手伝いたいと思います。
ほとんどの場合は単にそのリズムや音程、譜読みの方法の引き出しをまだ作っていないので、「まだ出来ない」だけの状態です。

レッスンの中で必要な生徒さんには、楽器の制約から離れ、その時に必要なリズムの練習や音程のためのソルフェージュなどのトレーニングを実施しています。
また、特に子供の生徒さんたちには、リクエストによって、レッスン時間のうち10〜20分を楽典とソルフェージュの学習時間に使い、基礎をしっかりできる環境を心がけています。
  実際は簡単に出来る小テストやドリルなどの課題を少しずつ進めていくだけなのでご安心を。
いつのまにか自分で立派に譜面を正確に読めるようになり、自信を持って演奏出来るようになります。

4.

動画の生徒自身の演奏を見てもらう。

弓のライン取りがうまくいかない、左手の指使いがうまく流れないなど、
身体の動きを自分の視点ではなかなか分からないことが原因で、演奏がうまくいかないとき。
レッスン中に必要に応じて生徒の演奏姿や、左手または弓の動きなどのポイントを記録します。
それを生徒さん自身に確認してもらうことで、本人には実感しにくい問題点を理解してもらうようにしています。ユーチューブなどをタブレットで見慣れている今の子供世代は、特にタブレットの中の自分の演奏に興味を示すようです。
また、良いヴァイオリン奏者は、直接見ることのできない自身の演奏を、客観的に想像すること能力に優れています。
ときどき自身の演奏を見ることで、生徒自身が「自分が主役なんだ」という前向きな意識を持つ手助けになり、自分を客観的に意識できるきっかけにもなります。

さらに実践的な音楽のためのレッスンへ

1.

音楽様式の違いを教える。

(ピゼンデル 無伴奏ヴァイオリンソナタ 1716年ごろ)

ある程度までレッスンになれてくると、この教室では音楽のより深い部分にも触れることになります。

海外で直に音楽に接することで切実に感じることは、それぞれのお国柄と時代によって、演奏のスタイルが全く異なることが多々あると言うことです。その根底には言葉の違いなどの文化的な要素が大きく影響しています。譜面上では同じ音符一つの弾き方でさえも、様式の違いによって正反対の性格を与えられることはしばしばおこります。なので、単に音符を読めるかだけでなく、さまざまな様式の演奏を知ることで、初めて正しい演奏に手が届きます。
自分の教室では、主にドイツ、フランス、スラヴという大まかな地域の違いとバロック、古典、ロマン派以降という時代様式の違い(実際のレッスンではもっと複雑な説明です。)によって、実際のヴァイオリンの演奏方法が変わることを教えることで、生徒自身が音楽をより高い次元で創造できることを目指しています。

2.

室内楽を学ぶ。

楽器を習うことはそこで完結するのではなく、人に聴かせることが本来の目的です。一人で弾くこと以外にも音楽の演奏スタイルがあり、ヴァイオリニストが自身の演奏を活かせる場があることも知っておくことが大事です。
この教室では、定期的に室内楽のシーズンと演奏の場を設けることで、生徒の個人の演奏技術を磨くことと合わせて、アンサンブルするためのセンスを少しずつ養っていただけるよう意図しています。

3.

オーケストラスタディ

2012年 9月5日 ウィーン国立歌劇場

オーケストラのパート譜を見て欲しいと言う依頼は時々あり、ピンポイントでレッスンすることが可能です。
私自身が長年オーケストラ奏者であったおかげで、オーケストラの主要なレパートリーは経験しており、実際の演奏とスコアリーディングを踏まえたアドバイスができます。オーケストラによってはオーディションがあり特定の曲が課されることがあるので、その対策も可能です。
ただ、オーケストラのパート譜のみでレッスンをすることは効率が悪いので、あくまで必要な時のみが良いと思います。

4.

コンクール、試験対策

良い演奏であることと、コンクールで良い結果を納める演奏は、必ずしも一致するわけではありませんが、対策としてはテクニックがより確かであることや、コンクールとして好まれる演奏、場合によっては選曲のセンスなど、ある種の傾向はあります。
自分がコンクールの審査員を経験している側の視点から、よりコンクールのための傾向と技術にテーマを絞ったレッスンを行うことで、良い結果を出す可能性を高めます。

イベント

Event

発表会

人前で弾く演奏会を年に2回行っています。
1回は一人での演奏の機会。それぞれの進度にあった曲を選んでいただいています。大手音楽教室のような時間制限はせず、だいたい5分から20分程度の演奏をしていただけます。貴重な時間を少しでも有意義に使っていただきたいと考えています。

もう1回は室内楽がテーマ。多くの音楽教室で行われる適当な曲の斉奏ではなく、ハイドン、モーツァルトなど古典派からロマン派を中心とした弦楽四重奏の曲をそれぞれ生徒一人ずつ自分のパートを受け持ってもらい、正しいアンサンブルの演奏スタイルを学んでいただけます。
3回のリハーサルからサポートのために講師のヴィオラとプロオケのチェロ奏者が一緒に演奏しながらアドヴァイスをするので、関わる全ての時間を通して、刺激のある学びの時間となります。

交流会

普段のレッスンではなかなか会うことのない生徒さんのコミュニティを作るために、年に何度か食事会などの場を設けています。
お互いのヴァイオリンを学ぶ情報を交換する、レッスンを超えて友達になるなど、自主的に参加していただいています。自分も参加して、みなさんへの日頃の感謝として演奏させていただいています。