遠くを見ること
楽器の練習は、基本的に自分の身体で起きていることと、楽譜、何よりも自分の楽器の音との交信。突き詰めるほど内向きになる。
そんな時は外を眺めたい。
今更ながら、バルコニーに高さのある椅子を置いてみた。
時間が空いた時は、そこで勉強をしたりそれに疲れたら、コーヒーを飲みながらただ景色をひたすら眺めたり。
ここからは新宿と池袋が程良い距離で、どちらの景色も楽しむことができる。
夜景も綺麗だし、季節によっては羽田に着陸しようとしている飛行機が、何機も頭上より彼方に降りていく列も楽しい。
景色を見た後は頭がやっぱりすっきりする。
そう言えば、ここを教室にした理由の一つに、この景色があったのだった。
すっかり忘れていた。
生徒の皆さんも疲れたらぜひここで休んでください。
小一時間くらい居座ってもいいから。


ところで、この景色を見ると(良い意味で)思い出すのが、ウィーンのある場所。










寒い時も暑い時も、晴れの日も雨の日も、必ず訪れた場所。
ハルシュタット駅から38Aのバスに乗ったいつものルート。
早朝6:00の電車に乗ったり、時間がない時は最終バスで途中まで行き、暗い山の中を1時間登り、星空の下を1時間半かけて、ベートーヴェンの歩いたであろうブドウ棚の道を、下界まで降りたこともあった。
自分にとっては、ウィーンは景色そのものから宗教だ。